結婚しろしろおばあちゃんの"おきゃくさま"

私は、きもの屋さんで働いていました。

今は音楽教室の受付をやっています。

 

そのほかにも、試食販売の売り子さん、居酒屋さん、自衛隊駐屯地の食堂、カラオケ、ベーグル屋さん(順不同)など、

バイトでも様々な接客業を経験しました。

 

一番印象強いおしごとは

やっぱりきもの屋さんと現在の仕事である音楽教室

きものもピアノも、

とても高価ですね。

 

なくても生きていけるものなのに

一度その世界に入ったら最後、

もう抜け出せません。

 

そんな泥沼の天国にはまる"おきゃくさま"は、

おもとめになることも様々です。

 

 

お1人目をご紹介したいと思います。

以下"おきゃくさま"=お

たまこ=た

 

新人の看板ぶら下げてお店の前に立つと、

やさしいおばあちゃまがお話してくれることが

多くあります。

 

接客したい!!!

声かけてくださるなんていい人すぎる!!!

仲良くなりたい!!!!!!

 

た「こんにちわ!」

お「...」

お「あんた何歳!?」

た「!?23さいです!」

お「あれが旦那か!?」

(奥にいた男性社員を指さしながら)

た「!!??」

 

私が勤めていたお店は、

少し田舎にある大型ショッピングセンターに入ってる

きもの屋さんでした。

そして、この日は男性社員と2人でお店番でした。

新入社員早々、結婚なんてしてませんし、

もちろんその社員さんとも何にもありません。

 

 

ただ、同じ空間にいただだけ

さらにその社員さんは、ずーーーーーーーっと奥のほうに

座っていただけです。

 

 

おばあちゃまからしたら、

おしゃべりした若者は、みんな親戚の子の感覚なんですね。

私はお孫ちゃんです。きっと。

 

 

そこから、もう会話は平行線。

 

その方にきものを案内したい新入社員と、

お孫ちゃんと(のつもりで)おしゃべりしてるおばあちゃん。

交わるわけないですよね。

 

お話しながらいつまでたってもゴールが見えない会話から、

気づきました。

私はこの方にとって、お孫ちゃんにしかなれない。

店員さんにはなれないと学びました。

 

新入社員の私は誰かの店員さんになる前に、

誰かのお孫ちゃんになるスキルをゲットしました。

 

 

次の日、もその次の日も私のおばあちゃんは来店。

(最初に接客をした店員さんのお客様となるため、私が呼ばれます)

 

毎日、結婚するよう、おしりをたたかれました。

 

半年くらいしてであったおばあちゃん2号のお話につながります。

また書きます。